河内長野市は市全域の約7割を山林に囲まれた風光明媚なすばらしい街です。名所旧跡 も多く遠くから訪れる人々の心を和ませてくれています。

 しかしここ数年自然環境を脅かす不穏な動きが出てきております。一つ目は河内長野市を流れる石川の上流(日野谷)で、産業廃棄物処理業者による西日本 最大級の建設残土処分場計画が持ち上がっていることです。建設残土というのは、土木工 事や建設現場から出る土砂のことで、産業廃棄物などの有害物質の混入が多いにも拘わら ず法律上規制されていないことから、その埋め立てが大きな社会問題となっています。

 日野谷は夏には蛍が飛び交う美しい谷で、南大阪50万府民の飲み水の源となっていること から、市水道水源保護条例でも水源保護地域に指定されております。  この日野谷での埋め立て計画が表面 化して以来、汗と涙の市民による反対運動が続けら れてきました。

 私、しまだも商社勤務で学んだ知識を生かし運動に参加、市が業者提出の 埋め立て申請の公開を拒んだ為、私は行政への不服申し立ての補佐人として意見陳述を行い、また行政担当者との話し合いや、議会傍聴などを通 じて運動を支援してきました。結 果、市長が市民の願いを受け入れ埋め立て不許可を表明しました。(現在業者は不許可を 不服として市長を相手取り訴訟中)

 二つ目も同じく残土埋め立ての問題ですが、河内長野市の西部で堺市との市境にのどかな 田園が広がる下里地区というところがあります。ここでも業者が大がかりで違法な残土埋 め立てを行っています。 業者は、昭和60年前後に約100万㎥という多量 の土砂をこの下里地区に搬入し、高さ 30mとも40mともいわれるほど高くて大きな山を造ってしまいました。(第一の山・ 美加の台付近から西方を見れば残土の山が見えます。)平成12年にはこの第一の山を崩 す為と称して市から埋め立て許可を取得し、山を崩すどころか第二の残土の山(違法埋め 立て)を造りました。またその隣接地には埋め立て許可を取らずに第3の山(無許可埋め 立て)まで出来る始末です。市は業者に対し指導及び勧告を3度出しましたが一切効果 が 出ておりません。 この度第一の山を崩す目的と称して隣の清水谷へ土砂を移動させる新たな計画が市の指導 の下進められています。これに対し近隣住民(私しまだも住民の一人です)は、また新た な残土の山(第四の山)が出来る可能性があるとして埋め立て反対を表明し、市担当幹部 とも再三協議を持ちましたが住民の意向を汲んでくれないとのことから、平成13年7月 、請願署名運動に踏み切りました。

この署名運動では、
@ 「残土の山に関する特別委員会を設置して疑惑を解明」
A 「残土の山を解消すると称する農地一時転用手法見直し」
B 「第一の山がある為に封鎖されたままになっている小中学校通 学路の早期再開と業者が所有している排水管に、小中学校の汚水排水が接続されているという異常な状態を解消し、市独自の排水管としての排水施設の整備」
C 「違法な埋め立て行為を続ける業者への厳正な処分」
の4つを請願項目として全河内長野市民に向けて支持を訴えました。


 その甲斐あって21,000名を越える方の賛同を得て9月市議会に請願署名を提出し ました。市議会ではこの請願が賛成12名(リベラル河内長野・日本共産党・無所属議員 )反対11名(楠水会・公明党)で採択されました。 私の調査によればこれら一連の真相は以下の通 りです。  市は小中学校の排水管を業者に押さえられているという弱みがあるため、業者に対し適 正な指導が出来ず言いなりになっている。業者は商売の為に新たな残土の埋め立て場所の 確保が何としても必要。地元(下里清水谷地区)地権者は所有している田が市街化調整区 域で開発不可能であるにも拘わらず、業者が言う「将来田が宅地として高く売れる」とい う言葉を信じて埋め立てに同意していいのかどうか戸惑っている。近隣住民は新たな残土 の山が出来る可能性が高い埋め立てに断固反対しているという構図になっているのが実情 ではないでしょうか。  近隣住民が反対している「農地一時転用」手法というのは、本来農地法上では農地を一 時(1〜2年程度)農地以外の用途(資材置き場等)に使用し、その後元の農地に戻すと いうものです。 

  しかし市が現在推進する今回の農地一時転用は、農地を元の農地に戻すのではなく、田→ 果樹園→宅地と永久に農地の復元をすることは出来ません。そのことが最初から判ってい ながら「一時転用」という手法を無理矢理適用させようとする行政の姿勢は、批判される べきであり極めて違法性も高いのではないかと私は考えます。 この問題を解決するにはまず行政自らが襟を正し、業者に違法性があれば毅然とした態度 で対処し、地権者には真実を公表した上で適切な判断材料を提供し、近隣住民には誠意を もって対応した上で各関係者の利害調整を行い、強いリーダーシップで問題解決を図って 頂きたいと思います。 今後もこの問題には目が離せません。また続報をお知らせします。

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