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河内長野市では平成17年度完成を目途に、滝畑地区において温浴施設(健康ランド
のような入浴施設)の建設を計画しています。すでに市の外郭団体である土地開発公
社が8,300坪(キックス敷地の4倍)の土地を6億数千万円で買収、今後周辺道路整
備・施設建設が進められる予定です。
そもそもこの温泉(温浴施設)計画はゴミ焼却場の誘致と切っても切れない関係に
あります。昭和50年代前半から人口の急増に伴い家庭ゴミが急増した河内長野市で
は、新たなゴミ焼却場を必要としていました。しかし市内各地で建設を計画するも、
地元住民の理解がなかなか得られず20数年もの間、暗礁に乗り上げていました。
そのような中、関係者の努力の甲斐もあり滝畑地区において承諾が得られたことを
受け、滝畑ダム横の現所在地に新たなゴミ焼却場が建設されることになりました。地
元滝畑地区はゴミ焼却場誘致の条件として、当時の市議会議長・橋上義孝氏(現市長)を立会人とする協定書を東市長(当時)と平成6年11月に締結。協定書には「地
元への支援金1億5千万円」、「環境整備基金3億円創設」、「公共下水道の整備と受
益者負担金免除」など19項目の協定事項が明記されています。
滝畑地区との協定を遵守すべく市は「光滝寺キャンプ場への水道新設」など実現可
能な項目から随時実施し、昨年は「公共下水道整備」を17億円掛けて完成させ、また
「環境整備基金」から6千万円を取り崩して滝畑ダム上流の民有林を90万坪購入しま
した。この度の温泉建設計画も「地域の活性化事業として温泉を掘り中核施設を建設
する。」という協定項目に該当します。
市は温泉建設計画を実行に移すべく、平成12年秋から8,300坪の事業用地全てを土
地開発公社に先行買収させ、平成13年3月からは半年がかりで現地において地下
1,300mのボーリング調査を実施。 結果として湯温は39℃と問題ありませんでしたが、湧出量
が計画量の1/5とあまり に少なかったため温泉には適さないとのことから計画は一旦白紙に。(土地代金と泉
源開発委託料合計7億円が中に浮いた格好。)
ところがこの度「地元との協議の結果、地域の活性化のために温浴施設(温泉施設
ではなく湧出する温泉を沸かした湯と混合している入浴施設)しか考えられない。」との方針が出され再度計画を推進することになりました。
今回の温浴施設建設についてしまだは下記のとおり多くの問題点があると考えま
す。 @「事業の採算性が確保出来ない。」 建設計画では施設への来場者を10万〜13万人と見込んでいます。仮に最少の10万人と
仮定すると、一日の来場者が約270人となり観光バス(50人乗り)4〜5台が365日毎日
来場している計算になります。(現実的でない来場者予測!) 近隣相場から入場料を700円とすれば年間売り上げ7,000万円(飲食店・土産物品売上
除く)。ここから施設の維持管理費や人件費などのランニングコストを除けば利益は
出てきません。なおかつ観光施設であるため施設のリニューアルや設備更改を年次的
に実施しなければなりません。
それにも拘らずそのための設備資金を事業収益で捻出 することも明らかに困難。(新たな税金の投入が必要?)
A「投下資本が多額。」 しまだは土地取得費7億円、造成費5〜6億円、建設費7億円、総事業費20億円と試算し
ています。厳しい財政難の折、開発後30年を経過した新興住宅地の道路はでこぼこだ
らけで十分な補修ができず、また国民健康保険料が大幅に値上げされて市民が苦しん
でいる現状において、はたして20億円ものハコモノ施設の建設に対し市民の理解が得
られるのでしょうか。 B「経営破たん時の責任の所在と破たん後の処理が不明確。」
計画では地元住民による管理運営組合が施設の運営(経営)と維持管理を全て行いま
す。公設民営と言えば聞こえは良いですが市は施設建設だけで本当に責任を回避出来
るのでしょうか。 温浴施設は観光施設であり水商売であるため、未来永劫に事業が成功するかは誰にも
予想できません。そうであるならば、万一経営破たんしたときに、誰が責任をとり破
たん後の施設運営・管理をどのようにするか現時点で明確にしておくことが当然必要
です。(破たん時に地元住民が施設を買い取ることなどとうてい不可能。)
河内長野市政は今大きな分岐点を迎えています。税金のムダ使いを厳に慎み、激動
の21世紀を勝ち残っていける自律した自治体を構築していくためにも、将来をしっか
りと見据えた行財政運営を今こそ実行に移す必要があります。そうしなければわが河
内長野市は市町村合併という荒波に飲み込まれ、他市に吸収されることになるでしょ
う。
税収入が減少しているからこそ「まちの活性化」を促進すべきですし、また「地元
との約束事(協定項目)」も当然遵守すべきと思います。しかしだからといって市民
の血税を行政が好き勝手に使っていいはずがありません。もっと地元住民とじっくり
協議し、市の財政状況や置かれている立場も十分理解してもらった上で、河内長野12
万市民が納得のいく「税金の使い途」と「まちの活性化」を図るべきだと思います。
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