昨年12月の定例会で5,800人を超す市民の方から、中学校給食の実施を求める署名 が提出され、市議会で審議されましたが賛成少数で否決されました。(しまだは賛成)

 そもそも学校給食は、昭和29年に学校給食法が制定され「福祉ではなく教育」とし て位置づけられたことを契機に義務教育での給食導入が進みました。全国的な中学校 の完全給食(パン又は米飯、ミルク、おかず)実施率は、昭和40年代にわずか20%台 でしたが、10年後に60%台となり、今では76%と飛躍的に伸びています。

 河内長野市では人口の急増を受け約20年前に小学校において初めて給食が導入され ました。その後中学生の保護者の方々から中学校にも給食をとの声がありましたが、 市では @6年間公的資金をつぎ込んで望ましい食生活を児童に教えてきている。さらに3年間 経費を掛けるだけの教育的効果はない。 A学校教職員や生徒が給食導入に反対している。 B現給食センターに増築スペースが無く調理能力不足。(新築は多額の資金が必要) などの理由から実施をしていないのが現状です。

 しまだはこの度の問題については三つの観点からの検証が必要だと考えます。この 問題は中学校給食の是非というだけにとどまらず、河内長野全体の街づくりの根幹に も関わる重要な課題と位置づけています。

 「教育のあり方の観点」からすれば、学校・地域社会・家庭のうち、子どもたちの ために最も教育の場として注力する必要があるのは「家庭」であり、「親と子の絆を 強くする」という意味においても給食より母親の手作り弁当の方が望ましいという市 の見解には一定の理解を示すものです。

 「財政的な観点」からすれば、現在の給食センターでは小学生のために約8,000食 分の給食を調理しており、仮に中学校給食を実施するとなれば、中学生約4,000食分 を追加し合計12,000食の調理が必要となってきますが、現センターの調理能力は 10,000食分しかありません。(センターオープン時は12,000食の調理が可能でしたが …)
 河内長野市では財政再建を進めており、今後数年は新しい公共施設を建築すること は困難な状況にあることから中学校給食を導入するには増改築の検討が必要です。  来年度、給食センターでは改修工事を予定しています。O-157事件をきっかけとし て文科省が給食センターの衛生基準を見直したことにより、ウエットシステムからド ライシステムへ施設を新しくするためのものです(工事費は数億円)。また厨房機器 も20年以上経過し故障が相次ぐなどかなり老朽化していることから、一日も早い改修 工事の実施が必要となっています。しまだはこの機会に中学校給食の是非と増改築を 会わせて、総合的に給食センターのあり方を考察すべきと提案しています。

 民間への外部委託のあり方も検証することが必要です。現在、調理と配送業務は市 直営ではなく専門業者(丸玉給食)に委託されていますが、今のように長期間一社と 委託する「随意契約」では業者との馴れ合いも生みやすくなります。競争原理を働か せた「指名競争入札」を導入し業者との緊張関係を保てば、もっと低コストでもっと おいしい給食を作ることが可能になるかも知れません。これらのことから「財政的な 観点」では中学校給食検討の余地はまだ十分あると考えます。

 確かに小学校給食は教育的意義が大きいとは思いますが、中学校給食においては教 育より福祉、つまり「子育て支援的」な要素が大きいのではないかと思います。毎日 の弁当づくりは母親にとってとても頭を悩ませ、共働きの母親には時間的な余裕もな いことから大きな負担となっています。 また長引く不況と企業の経営合理化の影響で、昔のように昼間にスーパーのレジで パート勤務が出来る時代ではなくなっています。母親の仕事は朝暗いうちから家を出 てヘルパーの仕事をされている方、夜子どもたちが床についてからスーパーなどの閉 店後の清掃をされている方など数多くおられるのが現状です。

 若い共働き世帯が増 加するなかで河内長野市内では働く場が少なく、大阪市内への通 勤も遠いことから、 堺市や大阪市に引越しをされる方が多いとも聞きます。特に20代・30代のまさに「子 育て世代の転出」が最近急増しています。

 今こそ、わが河内長野市が目指すべき道は「子育てをしながら安心して働ける 街」、「若い世代がどんどん移り住んでこられる街」ではないでしょうか。

 しまだはこの度の中学校給食問題を契機として、教育・福祉そして街の将来像につ いて徹底的に議論していきたいと考えます。

 

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