花見客でにぎわう府営長野公園に隣接して建つ公共温泉宿「エルサンティ河内長野 荘」(略称:河内長野荘)。
この施設が平成17年3月までに閉鎖するとの決定を受け、河内長野市が事業を引き継 ぎ温泉経営に参入する可能性が出てまいりました。
これは大阪府の外郭団体である(財)大阪府勤労者福祉協会(河内長野市助役が理事 をしている)が労働者の福利厚生を図るため、昭和40年に府内5ヶ所(枚岡山荘・貝 塚山荘・箕面山荘・サンパレス枚方・河内長野荘)の一つとしてオープンしたもので す。

 経営状況は、河内長野荘については比較的安定した収益を確保しておりますが、それ 以外の4施設は近年のサービス業界の競争激化や施設の老朽化などで利用者数が激 減、累積赤字も増大したことから大阪府が財政再建策として閉鎖を含む合理化を進め ております。

  この度(財)大阪府勤労者福祉協会が、平成17年3月末をもって解散することから 「河内長野荘」も閉鎖することが決定いたしました。  河内長野荘は「長野温泉」として、推古天皇の時代に開湯したと伝えられている歴史 のある温泉です。泉源は石川畔にあり、大浴場の他、サウナ・露天風呂などを完備、 「大阪の隠れ湯」としても親しまれています。

 駅から近く本格的な天然温泉であることや、温泉付の宿泊施設の数が河内長野市内に 少ないこと、10年前に22億円をかけて新築し建物の内外装ともきれいなことなどから 安定した集客数を確保しています。 また、施設の土地・建物ともに無償で借りられる(土地:河内長野市、建物:大阪府 の所有)ため、本来なら収益を圧迫する土地代や内装・浴場設備等の修繕費、減価償 却費などの負担が要らないことなども経営上のメリットとなっています。

『河内長野荘』施設概要(地下1階、地上3階建て)
地下1階:浴場、露天風呂、サウナ 地上1階:宴会場(大100名・小20名)、カラオケルーム
2階:レストラン(50席)、多目的ホール(100名)、売店
3階:客室(和室12室、和洋室1室) 計13室62名 河内長野市内指定場所への送迎あり

河内長野市へ来られる宿泊を伴う観光客数は年間約3万人。
そのうち半数近く(1万4 千人)が『河内長野荘』を利用されています。また、市議会においても地場産業が衰 退している現在、新たな産業の振興、地域の活性化のための「観光振興」は大きな テーマとなっていることなど、街の活性化という観点では『河内長野荘』の存続は必 要であると言えましょう。

現時点で河内長野市役所の選択肢は大きく分けて四つあります。
(下段ほど行政の関与が大きい)
@(完全閉鎖)施設閉鎖後に建物取り壊し
A(民営化)民間企業への売却
B(民間委託)市が施設を譲り受け施設の全部を民間企業へ貸すか運営のみ委託
C(市直営)市が施設を譲り受け経営

河内長野市が施設を譲り受ける場合、府からの行政間譲渡になるため、交渉次第では 売買ではなく無償の譲渡になるかもしれないことから、市はB運営のみ民間企業へ委 託すると思われます。

しかし、しまだは温泉事業を展開している民間企業は、自由な発想と組織力をもって 河内長野市を「観光の街」としてより一層発展させられると期待するところから、行政関与が大きいために、企業の独自性が発揮しにくく企業努力もあまり期待できない 民間委託よりも、A民間企業への売却を優先すべきと考えます。

 市は、府と民間企業の交渉の仲介役として売買価格の低減を図る。企業への売却後 は、観光PR活動や観光振興の阻害となる規制を緩和するなど、市は観光振興発展の ために民間企業へのバックアップにこそ注力すべきではないでしょうか。
今後河内長野市では、市内に2箇所の公設民営型(行政が設置して運営を民間委託)の温泉施設を開設予定です。(この度の「河内長野荘」と滝畑ダム近くで計画してい る事業費約20億円の温浴施設「滝畑ふるさと施設」。)

  しまだは「民間で出来る事は民間に任せる。
行政は行政でしか出来ないことに特化す べき」と考えます。
温泉経営においては「民間委託」ではなく「民営化」を優先した方が、より一層街の 活性化に寄与できるのではないでしょうか。

 
 

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