わが国における高齢化率(65歳以上の人口割合)は、年々高くなり着々と超高齢社会 に向かっています。超高齢社会とは65歳以上の人口が25%を超える社会をいい、人類 はいまだ経験したことが無く日本は世界で最初に超高齢社会を迎えます。
  河内長野市の高齢化率は現在18%ですが平成19年に20%、平成27年には25%と急激な 上昇が見込まれ高齢者対策は喫緊の大きな課題。 国は自分自身や家族が、寝たきりや痴呆などになり「介護」が必要となった時に、社 会全体で支える新しい仕組み「介護保険制度」を平成12年4月に創設いたしました。 介護保険制度は、介護を必要とする高齢者ができうる限り自立した生活を送り、人生 の最期まで人間としての尊厳を全う出来るシステムとして大きな期待がかけられていますが、現時点では介護の現場において様々な問題が明らかになっています。

【安心して利用出来る制度へ見直し急げ】
介護の現場で現実に起きていることの一部をご紹介いたします。
<施設利用者の声>
@老人保健施設(介護中心の「特別養護老人ホーム」と医療に重点を置いた「医療機 関(病院)」の中間的施設)では、入所後3ヶ月経過すると施設から出て行ってほ しいといわれ、たらい回しにされたことがある。また別の施設に移りたくても空きが ないため移れない。

A特別養護老人ホームに入れない。 (市内の施設で入所を待っておられる人数:現在約150名) B施設での入浴時に裸で廊下に並ばされたり、本人が望んでいないのにオムツを勝手 につけられたりする(トイレに連れて行く手間を省くため)など、人間としての尊厳 が踏みにじられたことがある。(利用者の利便性より職員の都合を優先している特別 養護老人ホームの例。)

<介護事業者の声>
@ホームヘルパーの自宅訪問による介護の報酬単価(市介護保険会計から介護事業者 に支払われる手数料)が低いため、働き手を安い時給で確保しなければならず常に人 手不足状態。

<ケアマネージャー(介護支援専門員)の声>
@痴呆が重くなっても施設に入れることが出来ない。(行政が策定する介護認定シス テムが痴呆性に対応できていない)

Aサービスそのものが不足。(在宅ホームヘルパーや施設サービスの供給量 が足りない。) B業務が煩雑で多忙なためお年寄りひとり一人にきめの細かい支援が出来ないときが ある。

【国(厚労省)の思惑外れる?保険料の大半は施設サービスの支払いへ】
介護保険制度を導入した大きな目的の一つに「施設から在宅(自宅)への介護の移行」が挙げられます。特に特別 養護老人ホームなどによる施設での介護サービスは財 政負担が大きい。そこで負担の小さい在宅での介護へ厚生労働省が政策誘導したと言 われています。 ところが、国からの補助金も含めた河内長野市介護保険特別 会計総額約50億円の内、 施設で行なう介護サービスの費用は約40億円(80%)となっています。 つまり新しい制度を創設した結果、今まで介護サービスを受けにくかった高齢者の ニーズが掘り起こせたという一定の評価は出来るものの、厚生労働省のいう「在宅 サービスへの移行」は進まず、現実には在宅より施設での介護に利用者の需要が集中 していることが河内長野市だけでなく全国的な傾向となっています。(家族介護の破 たん?)

【利用料の引き上げ、保険料負担年齢の引き下げなど検討中】
介護保険法では5年をめどに制度全般を見直すことが定められており、来年度の抜本 的見直しに向け国(厚生労働省)では様々な論議が行なわれています。

@介護保険の自己負担を3割に引き上げ?
現在1割の負担割合を医療保険と同じ3割に引き上げるよう求める方針が明らかになっている。

A保険料負担が20歳以上に?障害者制度との統合?
保険料の徴収対象者を20歳以上に引き下げる議論を始めた。
介護保険に障害者の支援費制度を統合する是非も検討中。

B特養入所者から家賃徴収?
特別養護老人ホームなどの施設入所者に住居費用(家賃)の自己負担を求める方針を打ち出した。自宅で在宅サービスを受けている利用者との費用の負担格差が大きいため、この格差をなくすことが狙い。費用のかさむ施設でのサービス利用を抑制する狙いもある。

【しまだの提案】
介護保険制度は大きな転換期に差し掛かっています。しまだは、保険者(保険事業の経営主体:保険料を徴収し保険給付を行う運営機関)である河内長野市が利用者の立場の立って早急に見直しを図るべきと考えます。

★ 施設サービスの充実
…利用者が自由にサービスを選択できるよう整備。
★「第三者評価機関」の設立
…行政がほとんど関与せず介護事業者に任せっきり になっている利用者へのサービスの質・量 の確保とチェック体制の充実。
★「介護保険相談員」の地位確立
…施設に入所されているお年寄りの様々な願いを、 利用者とその家族の立場に立ち、施設との橋渡し役として活躍されている介護保険相 談員。この相談員を市職員と同等の地位にする。(現状では単なるボランティア扱いとなっている。)
★ お年寄りの居場所作り
…施設に入れない方のためにグループホームなどの受け皿作り。

 

copyright(c)2001 kawachi-nagano.net All right reserved.